2.1.5 4つの「ユニークな」色 

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心理視覚の研究および反対色説、反対色過程色説は、赤 - 緑過程と、黄 - 青過程による軸に起因する4つの「ユニークな」色の概念を導く。これらの説によれば、人間の視覚は錐体と桿体からの色信号を敵対的に処理する。3タイプの錐体は反応する光の波長にある程度のオーバーラップをもっているため、錐体それぞれの反応より、錐体間の反応の差を記録するのが視覚システムにとってより効率的である。反対色説は、赤-緑、青-黄、黒-白の3つの反対色チャンネルがあることを示唆する。ひとつの反対色チャンネルの片方の色への反応はもう一方の色への反応に対して敵対的である。このコンセプトにおいて、観察者にとってユニークに代表的と扱われる6色、赤・緑・黄・青・白・黒は「心理学的原色」と呼ばれるべきもので、なぜなら他のあらゆる色はこれらの組み合わせで説明できるためである。右には、ナチュラル・カラー・システム (NCS) 6色を掲げたが、NCSは顕色系であり、NCSの赤・緑・青は混色系における原色とは異なる。

ここで用いられる色の中で、赤・緑・黄・青の4色を視覚四原色という。

・ヤング=ヘルムホルツの三色説

 ヤング=ヘルムホルツの三色説Young-Helmholtz theory)は、トマス・ヤングの説を、ドイツの生理学者ヘルマン・フォン・ヘルムホルツが発展させた色覚学説の1つをいう。

色覚に赤、緑、青(あるいは紫)の3要素があり、これらが同じ割合で刺激されると白色を感じる。色別は3要素の刺激の比率に応じて生じる、というものである。その後、網膜の色覚受容器である錐状体に、赤、緑、青 (RGB) に最もよく反応する3種が区別された。これらの要素の1つないし2つを欠くと色盲となり、感度の鈍いものは色弱となる。大部分の色盲表やカラーフィルム、カラーテレビはこの説を応用している。

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・光源色と物体色

物体で反射したときの色は物体色といい、電球などのようにそのもの自身が発光している光源の色は光源色というは、それら両者は本質的に異なる   。

ここでは、物体色と光源色の違いについて、簡単に触れてみます。

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出典:https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/section5/17.html(改変)

-定義式の違い

人は物体の色を見る場合、物体を照らしている光源の色、物体そのものの色、人の目の感度の3つの要素が関係している。それに対して、光源の色は、光源のそのものの色と人の目の感度の2つの要素が関係している。

このため、人が感じるのと同じように色を数値で表すための定義式は、物体色と光源色で異なる。

物体色の場合、物体を照らすための照明光源が必要である。また、照明光源が違うと色が違って見えることから光源の色、すなわち照明光源の分光分布を決めて評価する必要がある。光源色の場合、光源そのものの色が知りたいのですから、照明光源は必要ない。