アンディマンのテクノロジー(援技力)

写真表現に関わる専門的な知識を補うために設けたブログです。 新たらしい時代に相応しい技術情報を掲載していきます。 普段疑問に思った問題の解決に繋げるテーマを醸成していきます。

2019年06月

三原色とガンマの関係

#1 光と色の三原色

ICS_三原色_RGBCMY_4_new 光を分光器(プリズムなど)によって分解したとき、波長または振動数の関数として与えられた光の強度分布を分光スペクトルという。単にスペクトルspectrumと呼ぶことが多い。ニュートンが、プリズムを通した太陽光が赤、橙、黄、緑、藍、紫の色光に分光されるのを観測し、これをスペクトルと名付けたのが最初である。このように元来は可視域の光に対して用いられた語であるが、現在では電波、赤外線、紫外線、X線、γ線など電磁波の全領域に拡張されて用いられており、さらに電磁波に限らず、ある特定の量を分析して順序だてて配列したものもスペクトルと呼んでいる。

光の三原色は、RGB(赤Red・緑Green・青Blue)で作られる色で、混ざると明るくなり白に近づいていく混色方法である。加法混色と呼ばれている。テレビ画面やパソコンのモニタ、電飾看板やライトなどそのもの自身が発光しているものは光の三原色で色が作られている。

ICS_三原色_RGBCMY_6_new一方、色の三原色は、CMYK(シアンcyan・マゼンタmagenta・イエローyellow・ブラックblack)で作られる色で、混ざると暗くなり黒に近づいていく混色方法である。そのために減法混色とも呼ばれている。理論的にはこの3色を同じ割合で混ぜると黒になるが実際には色強度のバランスがとれず濃い茶色で表現できるのが精一杯である。これは光が当たって反射して見える色である。本やチラシなど印刷で出されるものは色の三原色で作られている。印刷の際にはキープレートとして黒を加えて色の安定性を高めている。

 

・三原色の生成

 人類の目においては、原色は3つの色の組み合わせであることが多い。たとえばテレビモニタや照明などで、異なる色の光を重ねて新たな色を作る加法混合の三原色は、通常赤・緑・青の三色である。また、絵具を混ぜたりカラー印刷で色インクを併置するときに行われる減法混合の場合の三原色は、シアン・マゼンタ・イエロー(黄色)の三色である。

原色とされる色の選択は基本的には恣意的なものである。加法混合の三原色に使う赤・緑・青も多様であり、表現のしやすさなどを考えに入れてさまざまな基準が定められている。またたとえば、リュミエール兄弟が開発した初期のカラー写真・オートクローム (Autochrome Lumière) では、赤・緑・青のほかに橙(オレンジ)・緑・紫の組み合わせも使われた。

 

#2 濃度階調とガンマ値の違い

濃度階調(単に階調とも言う)とは、色の濃淡の細かさのことで、細かく分割することによりなめらかな画になるものである。白黒の写真画像を例にして説明すると、階調が低い設定にする(=色の濃淡の種類が少ない)と、画像を表現するドットは白、黒の2色しかなくなり、ドット絵のようなガタガタとした画像になってしまう。逆に階調を高く設定する(=色の濃淡の種類が多い)と、画像を表現するドットは白、薄いグレー、グレー、濃いグレー、黒という様に濃淡をより細かく設定することが出来るため、滑らかな画像を表現できるようになる。

 また、ガンマ値とは、画像の階調の応答特性を示す数値である。入出力機器のガンマ値に応じた最適のカーブに画像の階調を補正することをガンマ補正という。

ICS_色管理_ガンマ特性_濃度階調_1_new
-映像機器のガンマ

ディスプレイ等の画像を出力する機器において、入力値(電圧やデジタルデータの数値など)と出力値(画像の明るさ)の関係は一次関数で示される関係ではなく、0を最小の明るさ、1を最大の明るさとした場合の

で示されるカーブに近似した関係であることが多い。この時の冪乗の指数γをガンマ値と呼ぶ。 画像データの入出力機器はそれぞれ固有のガンマ値を持っている。一般的なディスプレイのガンマ値は2.2に近い値である。液晶ディスプレイは、表示の原理がディスプレイとは異なるが、ガンマ値がディスプレイに近似した値になるよう調整されている。

CRTディスプレイが持つ冪関数的な濃度階調は、CRTに使われる三極管の性質によるものでもあったが、人間の視覚にとっては階調を均等に感じさせる効果があった(ヴェーバー‐フェヒナーの法則)。

Macintoshの場合、Mac OS X v10.5まではシステムのガンマ値を1.8としていたが、Mac OS X v10.62.2に変更された。

-写真感光材料のガンマ

写真感光材料の特性を示す文脈では、ガンマ値は特性曲線(ハーター-ドリフィールド曲線)の安定した直線部分における濃度(対数)/露光量(対数)の増分比を表す。すなわち硬調さ、写真でのコントラストの強さを表す。

対数スケールであるため特性曲線は直線を示すが、これは映像機器のガンマと実質的にほぼ同義である。

 ICS_色管理_ガンマ補正_1_new・ガンマ補正の仕方

入力と出力が等価(1:1)であるとき、ガンマ(γ)特性は45°の傾斜をもつ直線(γ=1)になる。しかし、カメラを始めモニタやプリンタなどのデバイスのガンマは必ずしもγ=1とはならない。例えば、モニタのガンマ値は一般的にはγ=2.2であり、ガンマ値=1から下側に曲線で表される。

 ・各種デバイスのガンマ補正(例)

例えばモニタのガンマ(実線)に合わせてガンマ補正(破線)を行うと、入力と出力が直線の関係になる。

入力値と出力値が直線の関係を示す場合、ガンマ値は1 (γ=1) となるが、γ<1の場合は黒の浮いた出力に、γ>1の場合は黒の潰れた出力になる。例えば、ガンマ値2.2のディスプレイで適正に表示される画像をガンマICS_色管理_ガンマ補正_例_1_new1.8のディスプレイに表示した場合、実際のガンマ値はγ=1.8/2.20.82となり、意図したものよりも黒の浮いた(白が飛んだ)画像となる。画像の入力から最終出力までの全体のガンマが1になるよう、適当なガンマ値のカーブに従って画像の階調を補正することをガンマ補正という。

多くの画像編集ソフトウェアにはガンマ補正機能が搭載されている。NTSC方式カラーテレビジョン放送においては、受信側(テレビ)のガンマ値を2.2と想定し、最終的な出力がγ=1の階調になるよう予め送信側でγ=1/2.2(約0.45)のガンマ補正をかけている。 カラーマネージメントシステムで用いられるICCプロファイルには、当該の入出力機器のガンマ値のデータも定義され、対応機器や対応ソフトウェアではこの定義に従ってガンマ補正が行われる。

光の性質(2/2)

#3 標準光源の特性

CIE)標準光源とは、CIE(国際照明委員会)によって相対分光分布が規定された測色用の光のことを指す。その種類としては以下のものがある。

標準光A 色温度2,856.6Kである黒体の放射

標準光B 色温度4,874Kの直接太陽放射(※廃止)

標準光C 色温度6,774Kの平均昼光(紫外部を除く)

標準光DT 任意の相関色温度 T に対して、相対分光分布が定義された昼光

標準光D65 相関色温度6,504Kの昼光

代表的な標準光源をグラフ化すると下図のようになる。

ICS_光源_分光分布_5_new
 標準光源D65は観測の統計から規格化された分光分布であり、色の計算ではよく使われる。単純な黒体放射の分光分布とは異なり、太陽が大気を通過した光のことなので、大気による波長の吸収が起きたり、大気の散乱による青空の光も含まれている。

補助光源としてD50D55D75等があり、印刷の色評価ではD50が使われている。

これらのDシリーズは「Illuminant series D」や「CIE昼光(D)」と呼ばれる。

色温度4,000Kから25,000Kに対する昼光を求める方法があり、昼光の分光分布S0と固有ベクトルS1,S2にそれぞれ係数M1,M2を掛け合わせてS0と足し合わせることで求められる。

S(λ) = S0(λ) + S1(λ) *M1 + S2(λ) *M2

色温度(color temperatureとは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度(単位)である。単位には熱力学的温度の K(ケルビン) を用いる。

色温度は、表現しようとする光の色をある温度(高熱)の黒体から放射される光の色と対応させ、その時の黒体の温度をもって色温度とするものである。

どのような物質も、高熱を加えると、その温度によってさまざまな波長の光を放射するようになる。その色合いは、物質ごと、温度ごとに微妙に異なる。たとえば鉄の釘など金属をガスの炎で加熱すると光を発するようになる(実際には温度を持っていればオレンジ色よりも波長が長い赤外線、遠赤外線などをわずかに発している)。最初はオレンジ色であり、だんだん白く輝くようになる。

理想的な黒体を想定すると、ある温度において黒体が放射する光の波長の分布を導き出すことができる。温度が低い時は暗いオレンジ色であり、温度が高くなるにつれて黄色みを帯びた白になり、さらに高くなると青みがかった白に近くなる。このように、白という色を黒体の温度で表現することができ、この温度を色温度と呼ぶ。

ICS_光源_分光分布_5b_new
(このカラーチャートは概略図であり、特に物体を特定して色温度を計算したものではない。理論式については プランクの法則 を参照のこと)

朝日や夕日の色温度はおおむね 2,000 K であり、普通の太陽光線は 5,000 – 6,000 K である。澄み切った高原の空の正午の太陽の光はおおよそ 6,500 K といわれる。これらは、一般に考えられている白よりかなり黄色っぽい。実際に物体を照らす光には天空光(直射日光以外の光)の青色がかなり色みに影響しており、6,500 K よりも高い色温度では「白」く感じられる)。

ICS_光源_分光分布_演色性_1a_rev
 代表的な光源の色温度とその影響は上図に示す通りである。光源の分光分布に対応した写真(画像)を見るとそ差が顕著見みられる・やはり自然光(太陽光)は最も良い色再現が得られている。ナトリウム灯はトンネルの照明として使用されているが、色再現性は4種類の中で最も悪い。しかし、これはナトリウムの寿命が非常に長いので経済効果を鑑みて明るさを得ればよいという理由で採用されている。

写真やテレビ、パソコンのモニタ(ディスプレイ)などでは、色温度は色の正確な再現のために重要である。写真では、スタジオ撮影のライト(写真・映画用タングステンランプ)が 3200 K、太陽光線が 5500 K と想定されており、フィルム(長露光用のタングステンタイプと短露光用のデイライトタイプ)はこの色温度の照明下で最適な色再現ができるよう作られている。色彩工学では「標準の光D65」が現在の事実上の標準であり、これは色温度 6,500 K である。アメリカのカラーテレビ(NTSC)では色温度基準は 6,500 K で、日本のテレビ (NTSC-J) の色温度基準は 9,300 K であり、かなり青みがかっている。パソコンのモニタは 9,300 K が主流だが、極端な廉価品を除き、6,500 KsRGBモード)と5,000 K に変更できるため、グラフィックデザインや映像制作などの都合で適切な色温度を選べる。また、鋭く青白い 9,300 K の設定から温和な 6,500 K 5,000 K に変えることで作業者の疲労感(ストレス)が和らぎ、色彩についての正確さが厳しく要求されない場面でもこの機能は有用である。また、ソフトウェアでもパソコンの色温度が調整できる。

一方、光源の演色性と観点からみると、演色性とは、ランプなど発光する道具・装置が、ある物体を照らしたときに、その物体の色の見え方に及ぼす光源の性質のことであり、一般的に自然光を基準としICS_光源_分光分布_演色性_1f_revて、近いものほど「良い」「優れる」、かけ離れたものほど「悪い」「劣る」と判断されるが、演色性に正確性を要求されるような専門的分野においては、数値化された客観的判断基準が設定されていることが多く、演色評価数(Color Rendering Index、略称:CRIがこれにあたる。

演色性を数値として評価する方法を、国際照明委員会 (CIE) が定めている。委員会加盟各国はこれに合致するように各々の国内規格を定めているが、日本でも JIS Z 8726:1990(光源の演色性評価方法)としてJIS(日本工業規格)化されている。

規格では、完全放射体の光またはCIE昼光の光を基準光とし、基準光との比較の上で、測定対象となる光源が、演色評価用の色票を照明したときに生じる色ずれを、100を最良(色ずれなし)とする0100の指数 (Ri; Rendering index) として表したものである。

写真においては、色温度を考慮した撮影が如何に重要かは容易に理解できるであろう。

 

「補遺」標準光源 (天文)

標準光源(standard candleとは、天文学で距離を推定する際に用いられる天体で絶対的な光度が分かっている天体を指す。銀河系外を対象とする天文学や宇宙論の分野では、距離を導出する重要な手法のいくつかが標準光源に基づく方法を採っている。既に分かっている標準光源の絶対光度(またはその対数をとった絶対等級)と、実際に観測される見かけの明るさ(見かけの等級)とを比較することで、その天体までの距離を以下のように計算することができる。

ICS_光源_分光分布_演色性_1g_rev
 ここで D は天体までの距離、kpc 1キロパーセク、m は天体の見かけの等級、M は天体の絶対等級である(m M は静止系で同じ波長域について測光した値を用いる)。

標準光源として用いられる天体には以下のようなものがある。

こと座RR型変光星 - 白色巨星の一種。我々の銀河系内や近傍の球状星団の距離の測定に用いられる。

ケフェイド変光星 - 20Mpcまでの銀河系外の距離測定に用いられることが多い。

Ia型超新星 - 極大時の絶対等級が光度曲線の形の関数として非常に良く決まっている。銀河系外の遠方の距離測定に有用である。

銀河天文学ではX線バースト(中性子星の表面で起こる熱核反応のフラッシュ現象)が標準光源として用いられる。X線バーストの観測ではX線のスペクトルが星の半径方向の膨張を示している場合がある。これはバーストで放射される光子の輻射圧が星の重力を上回って星表面の物質を外へ膨張させていることを示しており、従ってバーストの極大時のX線のフラックスがエディントン光度に達していることになる。このエディントン光度は中性子星の質量(1.5太陽質量という値が仮定されることが多い)が分かれば計算によって求められる。この方法によっていくつかの低質量X線連星の距離を測定することができる。低質量X線連星は可視光では極めて暗いため、距離の測定が非常に難しい。

標準光源を用いる際の第一の問題は、その標準光源の絶対光度がどの程度「標準的」なのか、という問題である。この問題はこれまで繰り返し取り沙汰されてきた。例として、今までの観測から、距離が分かっているIa型超新星は(光度曲線の形状に応じた補正を行なえば)全て同じ絶対光度を持っていることが分かっている。Ia型超新星は伴星からのガスが白色矮星に降着して質量がチャンドラセカール限界を超えるために引き起こされると考えられているため、爆発直前の星は全てチャンドラセカール限界にほぼ等しい質量を持つと考えられており、これが絶対光度がほぼ同じになる理由と考えられている。しかしどのような場合でも同じ絶対光度になるかどうかは必ずしも明らかになっていない。また、遠方のIa型超新星で我々の近傍のIa型超新星と異なる性質を持つものが存在する可能性についても分かっていない。

この問題が単に哲学的な問題にとどまらないことは、ケフェイド変光星を用いた距離測定の歴史に示されている。1950年代、ウォルター・バーデは当時標準光源の較正に用いられていた太陽近傍のケフェイド変光星が、近傍銀河の距離測定に使われていたケフェイド変光星とは別の種類に属することを発見した。太陽近傍のケフェイド変光星は種族Iに属する恒星で、遠方の距離測定に使われていた種族IIのケフェイド変光星よりも金属量がずっと多い恒星だった。その結果、種族IIの恒星は実際にはそれまで考えられていたよりもずっと明るいことが明らかとなり、球状星団や近傍銀河までの距離、天の川銀河の直径などの測定値は全て約2倍大きい値に修正された。

光の性質(1/2)

 量子論の原点となった光の二重性によって、光は「波」と「粒」、両方の性質を持っていることが証明された。その波としての性質(波動性)を表すために「波長」という言葉が使われる。波長は、光が1回振動する間に進む距離のことで、ナノメートル(nm10億分の1メートルのこと)という単位がよく用いられる。人間の目に見える光は、波長が約380nmから780 nmの間の光だけで、可視光と呼ばれるものである。それ以外の波長の光には、X線や紫外線、赤外線、電波などがある。これらは人間には見えまないが、これらも光の一種である。(ただし、4色型人間も少数ながら存在し、それらは紫外線領域まで見ることができる)

一方、光は「粒」の性質も持っている(光の粒子性)。その粒の数によって光の強さが変化する。明るい光は粒の数が多く、暗い光は粒の数が少ない。この光の粒のことを「フォトン」や「光子」という。

例えば、オシロスコープという装置で音と光の信号を比較してみると、光の粒子性を確かめることができる。波である音は、その強さ(音の大きさ)を徐々に弱くしていくと信号が小さくなり、ついにはなくなる。それに対して光は、徐々に弱くしていくと、信号の総量は少なくなるが、まばらなパルス(ごく短時間の信号)として検出でき、その信号ひとつひとつの大きさが小さくなることはない。このことから、光にはこれ以上小さくできない、「粒」の性質があることがわかった(光電効果)。

#1 光のエネルギー

ICS_光_電磁波_波動_1a_new
    光のエネルギー(光エネルギー)は振動数に比例し、波長とは反比例の関係にある。光の波長とその名称は上図のように表せる。さらに、光エネルギー(Light energyとは、電磁波の一種である光が持つエネルギーを指す。単位はジュール(J)で、光エネルギーは光に含まれる光子の数と光子の振動数(=周波数、波長の逆数に比例)によって決まる。

エネルギーとの関係式は、以下のように表される。

E = hν= hc /λ [ J ]

h : プランク定数(6.62607 ×10-34 [ Js ]

E : エネルギー

ν :振動数(=光速÷波長=c/λ)

c : 光速(2.99792458×108 [ m/s ])・・・真空中の光速

λ : 波長

上式でhcは定数なので、次の式に置き換えられる。

E = 1240 /λ [ eV ]

で光のエネルギーを求めることができる。結果として、可視光線のエネルギーは次の表のようになる。

[注]1 [ eV ]というのは、1 [ V ]で加速された電子1つのエネルギーである。

したがって、1 [ eV ] = 1.60218×10-19 [ J ]で換算される。

ICS_光_電磁波_波動_1b_new
波長 λ[ nm ]

エネルギーE [ eV ]

 200

 6.20

 250

 4.96

 300

 4.13

 350

 3.54

 400

 3.10

 450

 2.76

 500

 2.48

 550

 2.25

 600

 2.07

 650

 1.91

 700

 1.77

光は、電波(長波、短波、FM波など)、光(赤外線、可視光線、紫外線)、X線・γ線はすべて電磁波とよばれる同じもので、粒子と波の両方の性質を持ち、光エネルギー

 

#2 光の反射と吸収

 出典:http://www003.upp.so-net.ne.jp/hana-jun/color/hansha_kyuushuu.html

これまで、色は物体がどの波長の光を吸収し、どの波長の光を反射するかで決まるということを説明した。 それでも、まだまだ説明不足な感じがするので、光の反射と吸収についてもう少し詳しく説明する。 下のグラフを見て頂きたい。

ICS_光_電磁波_波動_1d_new
 これは分光反射率曲線(分光特性)と呼ばれるグラフで、対象となる物体がどの波長の光をどれくらいの割合で反射させるのか表したものである。この図だと、横軸(波長)の左側、すなわち短波長や中波長の光はほとんど反射されていない。反対に右側の長波長の光がほとんど反射されている。この図はリンゴのようない物体の分光カーブを表している。

このように、分光分布(ここでは反射率で示す)は色によって形状が異なる。

ICS_光_電磁波_波動_1e_new




 さらに、下の3つのグラフを見て頂きたい。

ICS_光_電磁波_波動_1f_new




 3つのグラフとも分光分布がほぼ水平(平坦)の形状になっている。 これは、いずれの波長の光も一様に反射していることを意味します。しかし、3つの曲線は縦軸(反射率)の高さが違っている。 一番ICS_光_電磁波_物体色_2_new   左の図は、ほとんどの割合で光を反射している。 あらゆる波長の光を平均的にほとんど反射している(これが白である)。 逆に一番右の図はほとんど反射していないません。 言い換えればほとんど吸収していることになる。これが、黒である。

それでは真ん中の図はどうでだうか。 半分程度の反射率である。 これは灰色を表している。

 このことから分かるように、白や黒、灰色といったモノトーンを構成する色みのない色は、どの波長の光も一様に反射します。ただ、反射率によって明るさ(白さ)が変わるのです。 反射率が高いほど灰色でも白に近い(明るい)灰色になり、逆に低いほど黒に近い(暗い)灰色になる。

 これまでは、白い色の物体はすべての波長の光を反射する、というように少しあいまいな表現を用いてきた。しかし、すべての波長の光を反射するのは灰色にも言えることである。 赤や青であっても、程度の差こそあれどの波長も反射していることになる。このことから、白い色の物体はすべての波長の光を一様にそして高率で反射する、と定義できる。また、赤い色の物体は長波長の光を100%反射して、短波長の光を100%吸収する(反射率0%)わけではないこと、つまり反射した光の中には短波長・中波長の光も含まれていることが分かる。

このことを補足すると図示したように、物体(赤いリンゴ)は赤色付近の波長を反射させその他の波長は吸収されること示す。また、グラスグラスに注いだワイン(紫色の液体)は透過光が紫色となりその他は吸収される。反射光や透過光は人間の網膜まで至り、色覚メカニズムによって、物体色として知覚(認識、弁別)される。


光の概念とその性質(2/2)

#4 光の相対

・光の速度(光速)

ICS_光_電磁波_特性_5_速度_ガラス_new 光速(speed of light、あるいは光速度は、光が伝播する速さのことである。真空中における光速の値は 299792458 m/s(≒30万キロメートル毎秒)と定義されている。太陽から地球まで約820秒(819秒とする場合もある)、月から地球は、2秒もかからない。俗に「1秒間に地球を7回半回ることができる速さ」とも表現される。

光速は宇宙における最大速度であり、物理学において時間と空間の基準となる特別な意味を持つ値でもある。

現代の国際単位系では長さの単位メートルは光速と秒により定義されている。光速度は電磁波の伝播速度でもあり、マクスウェルの方程式で媒質を真空にすると光速が一定となるということが相対性理論の根本原理になっている。

重力作用も光速で伝播することが相対性理論で予言され、2002年に観測により確認された。

一方、光速は、物質中では真空中よりも遅くなる。屈折という現象がおきるのは、光速が媒質によって異なるためである。また、物質中の光速よりも速い速度で荷電粒子が運動することが可能であり、このときチェレンコフ放射が発生する。

物質の絶対屈折率は、真空中の光速をその物質中の光速で割った値で定義されている。たとえば水の屈折率は可視光領域波長で約1.33、真空中の光速度は約30km/sであるから、水中での光速度は約22.5km/sとなる。

ICS_光_電磁波_特性_5b_チェレンコフ放射_newチェレンコフ放射(Čerenkov radiationは、荷電粒子が物質中を運動する時、荷電粒子の速度がその物質中の光速度よりも速い場合に光が出る現象。チェレンコフ効果ともいう。このとき出る光をチェレンコフ光、または、チェレンコフ放射光と言う。

この現象は、1934年にパーヴェル・チェレンコフにより発見され、チェレンコフ放射と名付けられた。その後、イリヤ・フランクとイゴール・タムにより、その発生原理が解明された。これらの功績により、この3名は1958年のノーベル物理学賞を受けた。右図は、アメリカ/アイダホ国立研究所内にある新型実験炉で観測されたチェレンコフ放射(青白い光)の例を示す。

・光の種類と大気圏、地上への到達

前述したように、電磁波とは、電磁場の周期的な変化によって形成された波である。

磁場によるローレンツ力によって荷電粒子の進行方向が曲げられ発生する。マイクロ波からX線にいたる広い範囲の連続スペクトルを持っている。人工のものでは赤外線からX線、天然のものでは電波からガンマ線の範囲のものがあり、特に可視光に限定して呼ぶときは、

電波(波長:1mm-100km・・・正確には、380nm780nmに基づく。

少しの波長の違いにより、性質が異なる。 よって、光通信システム、電子レンジ、携帯電話、テレビ、海上無線など様々なものに用いられる。

ICS_光_電磁波_特性_5c_図_new赤外線(波長:750nm-1mm

スペクトルが赤より外側にある。波長が可視光線よりも長く、電波より短い。 空気中の透過力が大きい。熱作用が大きいので熱線とも呼ばれる。 波長の長さにより、近赤外線(0.7-2.5μm)2、中赤外線(2.5-4μm)、遠赤外線(4-1000μm)に分けられる。

-近赤外線・・・可視光線に近い性質を持つ。「赤外線通信」や「赤外線カメラ」に使われている。

・中赤外線・・・近赤外線の一部とされることもある。育成光線とも呼ばれ、動植物の成長に必要である。

-遠赤外線・・・加熱作用を持つ。クリーンで安全なエネルギーでる。

可視光線(波長:約380nm-750nm

電磁波のうち、人間が見ることのできる波長のもの。いわゆる光。 この波長の範囲より短くなっても長くなっても、見ることができなくなる。 可視光線は、普通、様々な波長が混ざった状態で、白に近い色に見える。 プリズムなどを用いて波長によって分離してみると、それぞれの波長で異なった色をしている。 日本では波長の短い側から順に、「紫・青・緑・黄緑・黄・橙・赤」で七色と呼ばれている。 しかし、これは連続的な移り変わりで、国や文化によって分類が異なる。 波長ごとに色が順に移り変わること、あるいはその色の並ぶ様を、 スペクトルと呼ぶ。

ICS_光_電磁波_特性_5d_図_new・地上に到達する光

 地球には分厚い大気が覆っている。この大気は可視光線と赤外線の一部、および電波の一部に対して殆ど不透明であるといえる。太陽や宇宙のかなたからは、可視光以外にも、すべ ての波長領域の電磁波が地球に降り注いでいる。しかし、電磁波の多くの波長領域に対して、大気が不透明なので、それらは地表まで届くことが少ないのである。物質が不透明になる理由は「吸収」はもちろんのこと「散乱」や「反射」などによっても引き起こされる。

 ある種の通信用の電波は、60km以上にある「電離層」で反射して、地上に戻ってくる性質あり、遠方の通信に使用されている。その逆に、宇宙からやってくる波長が数十メートル以上の電波は、電離層で反射され、地上まで届くことはない。

 赤外線の殆どは、大気中や二酸化炭素の分子などによって吸収、散乱され、地上には届かない。

 紫外線の殆どは、大気上層に存在する「オゾン」の分子によって吸収されてしまう。X線とガンマ線も、窒素分子や酸素分子による吸収を受けて、地上には殆ど届かない。一方、可視光は、一部が大気の分子によって散乱されるが、それらの殆どが地上まで届く。

・振動する電磁波の特徴

ICS_光_電磁波_波長_模型_new
上図はZ軸上を振動する電磁波である。電磁波には電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、ガンマ線などがあるが、これらは波長が違うだけで同じ種類であるといえる。波長の中で電磁波の矢印は1周期分上下に振動する。また、電磁波は波長に関係なく、真空中では同じ秒速約30万メートルで進んでゆく。電磁波が通過するZ軸上のある1点に着もくすると、その点の電場は電磁波の通貨に伴って振動する。

 1秒当たり並みの振動回数を「振動数(または周波数)というが、波長が短いほど振動数は高く(多く)なる。つまり、波長の長い電波は振動数の低い電磁波であり、波長の短いガンマ線は振動数の高い電磁波である、と言えるのである。

 写真においては、一見光などはよく理解しているので今更特別に探究する必要がないと考え方を持っていることはやぶさかではないが、光の性質を利用した撮影テクニックの向上を目指すことは他を差別化する意味でも、とても意義のあることである。特に「光と影」の織り成す造影美の醸成は、写真家にとってかけがいのない財産になることが間違いでないといえよう。

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