ICS_画像変換_色度_明度_変化_画質影響_new

 色度とは、目で感じる色は明るさと色の性質とによって決るが、明るさを無視した色の性質をいう。色度を表わすにはいくつかの方法があるが、一般的には主波長と純度との組合せにより、またはその色に含まれる三原色の割合によって表わされる。つまり、色度図に描かれるxy成分を指す。

 明度とは、色の明暗を表す数値をいう。この数値を増減することで色の明暗を調節し、数値が高いほど明るい色を表現する。色相、彩度とともにHSB、または色の三要素と呼ばれる。

この定義にあるように、色度と明度の違いは「明るさ」が画質に対して直接的に影響度を与えるか否かに依っている。したがって、画像処理で「ぼかし」をかけてみるとよく理解できると考えているがこの結果は、明度をぼかした方が変化に大きく影響する。その理理由は、色度は色の明るさ(明度と彩度の両成分による)をコントロールするだけなので色度成分そのものにはあまり変化を与えない。一方、明度は明るさ、つまり明暗の成分のみをコントロールするために色度成分を大きく変化させる。

一方、よくカラーからモノクロに変換してもどうも上手くいかないという質問を受けるが、これはいったい何が原因しているのだろうか?

どうも変換処理ときに、「彩度ゼロ」にしたとことである。

確かに「彩度ゼロ」にすればカラー成分がなくなり、モノクロ(無色のグレー)になるというのが一般原理である。しかしよく考えてみると、このモノクロ変換は通常市販されているレタッチソフトを介して行われている。したがって、ソフトの特性というかアーキテクチャというか、使用するソフトの違いによって、その変換処理の違いが画質に影響する。また、原画像の色特性や配色によっても違いが発生する場合がある。

ICS_画像変換_カラー_モノクロ_変換_画質影響_new
 図は、市販のソフトで彩度をゼロにしたものと、グレースケール変換したものである。両者を比較すると、彩度ゼロでは全体の濃淡の差があまり見られないが、グレースケールではメリハリがあり、はっきりした画像となっている。好みの問題もあるが、概してグレースケールが良いと判断する。余談になるが、この画像では見られないけれど、彩度ゼロにすると白やグレーの部分にうっすらと色味が出ることがある。

ICS_画像変換_色域圧縮_概念_2_new
 写真で撮影した画像はRGB系で出力直前まで維持され、印刷またはプリントする際にCMY系に変換される。この時に最も注意すべき点は、変換先のCMY系がRGBより色域が狭いので、すべての色が出力されるとは限らないことである。そのためにレンダリングインテント(描画意図)して近似色に変換して色を表現することである。そのために厳密にいえば原画に忠実な色再現ができるとはお世辞にも言えない筈である。

幸いにも人間の目(色覚)は曖昧さが残るので程度問題もあるが若干色がズレていても同じ色と判断(知覚or弁別)するので、こうした問題は解消されている。

ICS_画像変換_色域圧縮_マッピング_new
 画像表現でもうひとつ注意しておかなければいけないのは、使用されるデバイスによっても色域(表現される色の範囲)は異なっている。これは上述した色空間変換と同様に、同じRGB系やCMY系であっても色再現に違いが出てくるのである。したがって、一般に広い色空間から狭い色空間へ色変換する場合は、最も相応しいレンダリングインテント(CIE4つの変換方式を推奨している)を使用して色の変換ロスや好ましくない色への変換をコントロールする必要がある。

ICS_画像変換_色域圧縮_概念_1b_new
 CIE xy色度図は、例えばCIE XYZ色空間をベース(XYZの三次元表示)に明度軸を無視した色空間(Z軸方向から見るのでZ値は圧縮されている)を表現している。したがって、一般的にみる色度図は、釣鐘型(ヨットの帆型ともいう)になっている。しかも色空間をZ軸方向からみる形となっているための色の分布が一様になっていない。このために、色空間は均等性を欠いて、同じ色に見える範囲(色差)がことなる。この色差はいわゆる「マクアダムの楕円」で証明されているように楕円の大きさが色度図の中で違っているのである。(均等色度図=uv色度図はかなり同じ大きさの楕円に近くなっている)

そのために「均等色空間」が要望されるようになり、結果としてCIE L*a*b*HSV色空間などの均等色空間が生まれた。

ここでいう均等色空間とは、等しい大きさに知覚される色差が、空間内の等しい距離Sに対応するように意図した色空間をいう。つまり、色空間内では色差は同じ大きさの同心円であり、色相は同じ角度でちょく広がり、彩度は一定の変化率で直線的に伸びるのが理想である。しかし現実には、色空間が歪んでいるので色差は同じ大きさの円にはならず(楕円)、また色相は等間隔にならず、彩度も直線(図で放射状に延びる線)ではなく歪んだ線となってしまう。(下図参照)

ICS_画像変換_色域圧縮_概念_1c_new