ICS_RI_ガモットマッピング_1_new

ICS_RI_圧縮程度_4_newICS_RI_画像圧縮_方法_3a_new
ICS_RI_画像圧縮_方法_4_new
 色域圧縮つまりカラーマッピングとは、2つのデバイス間で変換先の色域からはみ出した部分を色域内の最も近似した色に移動(マッピング)させることである。従って、厳密にいえば近似色はあくまでも元の色と同じものであるとは言えない。しかし、一般的にみるとこれらの近似色は原画像の色を反映させたもので、違う色とは言い切れないのである。(上図上段参照)
前にレンダリングインテントはCIEの規定では4つあると述べたが、実は色の圧縮方法は無限位に存在しているのである。ここではほんの一例を示すが、上図中段左側に示すように色域から外れた部分のみを新しい色に変換する方法がある。この方法を疑問視したイメージクリエーターがいたが、はみ出した色は元の色のまま変換せず、はみ出した色だけを近似色にするわけであるからとても現実的であると言える。恐らく上述したように近似色(原画に最も近い色に変換した色)は大雑把に半ば強引に言えば、同じ色と見做せるわけだから見かけ上はトーンジャンプや違った色になることはない(理論上はそうなる)。つまり、「相対的な色域を維持」と「絶対的な色域を維持」を合成したようなもので、変換先の色域全体に対して狭い色域ならば色差は限りなく小さくなり殆ど原画像と言っても良いと考える。
上図中段右側は、全般的な色域圧縮の方法を示したもである。これは、ある色Fをターゲットガマット(目標色)のディスティネーションガマット(目的色=着地点の色=再原色)に色近似させる場合、どこに変換させるかをしましたイメージ図である。典型的な圧縮れを記述したが、要するにどの場所に変換しても色のバランスが取れていればそれで問題ないことを言いたいのである。その理由は、色は絶対的なものではなく(反論されそう?)相対的なものだし、色の判定は人間の脳で最終決定しているものだからクオリアが完全に相関が取れない以上、「見た目良ければそれで良し」としなければならないのである。
上図下段は、目標色(原画)と再原色(変換先の色=近似色)との関係を示したものである。通常の色域圧縮では線型圧縮が用いられるが、これは、色変換を比例した割合(線型)で目標色を色再現することをいう。
これに対して、高精度圧縮があることを知るイメージクリエータは少ない(というより殆どいない)。
この圧縮方法は、基本的には線型圧縮を行うが、色域の限界点近傍でクリッピング(2つのレイヤーを合成するテクニック)するが、その際に直線的操作するのではなく、曲線的に漸近線を描くように変化させる方法である。
この方法を使うと色の変化が自然に見えるように変換されるのである。

色変換は再原色を如何に「恣意的に創成させる」かにあるので、規定概念にとらわれることなく自由にのびのびと行ことがとても重要である。ただ、レンダリングインテントは無限にあると言っても、現実に実行するには独自のアルゴリズムを開発する必要がある。しかしながら、他を圧して(勝って)差別化するためには、常に新しい挑戦と工夫が大切であり、目標に向かって常に前向きに努力していかなければ生き残れないことを肝に銘じなければならない。