アンディマンのテクノロジー(援技力)

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光と色の基礎知識 No.16

2。2.4 印刷における色混合

印刷物をつくるときは、上記のように3色の色材を使用するが、3色ではどうしても色を出せないものFig1_2_2_7aが発生する。そこで、墨が加わり、さらに特色という色材が必要になる。これは、あらかじめ色を作成したインクである。金、銀などがその代表である。

最初に印刷は色光の三原色(RGB)ではなく色材の三原色(CMY)を使わなければならいかということである。その理由は、色材のRGBを独立して変化させても単に明暗のみが変化するだけである、通常色の変化を求める場合、図のように、例えばRGB量の変化によって色は明るくなったり暗くなったりする。これらのレベルを適当な量にして混合すればフルカラーの全色を造ることができる。(普通の色の変化)

Fig1_2_2_7b
 しかし、インクや絵の具のような色材はRGBを変化させても混合色は得られず、フルカラーを造ることはできない。ところが色材の三原色であるCMYをそれぞれ変化させるとそれに対応したRGBが変化するようになる。このことはちょうどRGBの補色を成すCMYを変化させることでフルカラーである全色は造れるようになる。

減色混合では、色フィルタや絵の具など特定の色光を吸収する物質を重ね合わせ、吸収されずに残った光により別の色を得ることである。カラーフィルム、印刷・プリント、水彩画などに利用される。原色には普通シアン(スペクトルの赤部を吸収)、マゼンタ(緑部を吸収)、黄(青紫部を吸収)の3色を使用する。

そもそも減色混合の研究では、RGBを掛け合わせると白くなるという、加色混合がベースとなったのは事実である。逆にいえば、色材は足しても白くならず、黒になってしまう。このことは、たとえRGBインクでも、掛け合わせた途端、理論とは逆方向になることを意味する。つまり、RGBは光をコントロールして得られる色再現法であり、RGBインクは単純に三原色の色味に近いものを色材から選んだに過ぎない。

また、推測であるが、当時の色材では彩度の高いRGBインクは得られなかったであろうことがうかがわれる。そして、得られた近いものの中から、掛け合わせによる色再現を試みたはずで、その際に、掛け合わせたら濁っていくことで相当悩んだと思われる。

その答えは簡単で、人は、物体に与えた光の分光反射を色として認識するためである。

この時、RGBインクでは、単に[C+M]で[R]が得られているに過ぎず、結果的にRGB加法混色が成り立っていないことが判る。

つまり、分光反射を用いて色再現をする都合上、絶対的に減法混色に依存する必然性があるわけである。換言するなら、分光反射の結果、網膜上でRGB加法混色による色再現を行う、と言っても過言ではない。そして、黎明期の研究者たちが1800年代後半から1900年代初期に悩んだはるか200年も前に、色の理論は基礎物理学の開祖たちにより光の研究の延長線として研究されており、理論的追求には困らなかった根拠を持ちえていたのである。今日ではRGBの彩度の高い色材が普通に存在し、理論的なものも確立しているため、なぜ色再現法をRGBに統一しないのか?と思われるのも当たり前かもしれないが、どれほど技術が進んでも、物理原則からは逃れられないということが非常に意味があり重要なことである。

では、どうしてインクジェットや一部の高品位印刷でRGBインクを用いるのか?と言う疑問が生じるのではないだろうか。

理論的にはCMYの減法混色でフルカラーが再現されるはずであるが、理想的な色材がない、分光反射率のバランスが取れない、ベースの支持体の影響を受ける、光源の影響を受けるなど、現実的な問題に直面し、理論がそのまま実践できないためである。そこで発生してしまう欠けたる色再現域を補うべく、色材を追加することになった。

この時、特にRGBにこだわる必要はないので、フジカラーなどではフィルムでグリーン色域を2つに分けているし、エプソンでは、RedOrangeを追加し、CMのカラーバランスを変えることで対応している。つまり、色域をバランス良く再現することを考え、現存する色材を掛け合わせて、それらを満たせればよい、と言うことになる。

また、それらを掛け合わせた結果は常に真黒(ないし、それより濃度の低い黒)になるので、減法混色といえる。余談であるが、ポジフィルムも液晶モニタも減法混色である。

加法混色法を用いた理想に近い色再現を行えるのは、CRTなどの自己発光型デバイスだけである。また、カラーネガフィルムはシステム上、フィルムの段階ではRGBに近いものとなる。しかし、CMY色再現であることには変わりない。つまり、現像前の段階では感色層となりRGBで感光するが、現像段階では発色層としてCMYの色素がフィルムに定着して残るために、色フィルタとして作用するのでCMY(減法混色)といえるのである。

Fig1_2_2_8
 実際にインキを塗った場合、図のように、光(RGBの白色)がインキRの塗膜を透過した光は反射光となって進むので、元の色Rに同期して目に見える色はR(赤)となる。これはインキのGBの光が吸Fig1_2_2_9収されて赤色の光のみが反射されるために赤として識別できるようになるのである。同様にして緑色も緑の光として反射され、それが目の色覚メカニズムによって緑に見えることになる。

また、例えばインキの赤RとシアンCを重ね塗りした場合は、CGBなので、RCRGB3色の重ね合わせと同じ状態となり、結局RGBのすべてが吸収されて、色光は一切反射されず、従って、真っ暗になり黒にみえることになる。他の色の組み合わせも同様で、発色する色の混色(現職混合)は上図の通りである。


光と色の基礎知識 No.14

2.2.3 光の三原色

 人間の視覚は主に赤(red)・緑(green)・青(blue)の各色の光に強く反応する色覚受容体で構成され、これらの組み合わせとして様々な色を知覚している。この3色を「光の三原色」と呼び、各色の頭文字を取って「RGB」(Red-Green-Blue)という略号で表される。

画面や照明のような発光体の色はこの三色の組み合わせにより表現される。強度を高めるほど色が明るくなっていき、三色を最大の強度で足し合わせると白色となる。このような混色系を「加法混色」という。

光の三原色(加法混色)の混合形式は、下図の通りである。

つまり、加法混色には「同時」「継時」「併置」(並置)の3つがあり、いずれかの方法によって色を混合して、各色を生成している。

 波長の異なる 2種あるいは 3種の光を同時に(あるいは,短い時間間隔で交互に)網膜に与えることによって,任意の色覚を生じさせることを混色という。例えば、589nmの光によって起こる黄色に対して、これと同じに見えるような色を、671nmの赤の光と 536nmの緑の光とを一定の割合で混合することによってつくることができる。このような混色は加法混色と呼ばれ、グラスマンの法則が成り立つ。すなわち、一般に3つの互いに独立した、任意の色刺激 RGB(→RGB)の加法混色によって、任意の色刺激 Cが得られる。この関係を色方程式で表すと,CrRgGbBとなる。ただし、rgbはそれぞれの色刺激の量である。なお、RGBをただ加え合わせただけでは、どのようにしても Cと等しくすることができない場合には,Cの方に B b量加えて、R Gのみの混合で CbBrRgGという関係を成立させることができる。他方、色フィルタないしは染料や顔料のような、スペクトルを選択的に吸収する媒質を重ね合わせることによって、透過光が別の色に見えるのは、減法混色に基づく現象である。絵具の混合はその一例である。

Fig1_2_2_6
・同時混色

Fig1_2_2_6a2つ以上のライトを重ね合わせると、重なった部分は両方の光が当たるので明るくなる。これを光の異なるライトで行うと、その部分は元の色よりも明るい別の色となる。このような色光による混色を同時加法混色という。

混色には、元になる色があり、同時加法混色では、加法混色の三原色といい、以下の3色(ライトの色)となる。

R (赤:レッド)

G (緑:グリーン)

B (青:ブルー)

この3色は、それぞれ他の2色を混色してもつくれない色で加法混色では、この3色を元にして、3色の混合量を調節しながら様々な色を作る。

・継時混色(回転混色)

玩具のコマに複数の色を塗って回転させると、その中間の色に見える。例えば、白と黒の場合には、灰色に見え、黄と赤の場合には橙色に見える。図のようにR,B,Y3色を混合すると肌色となる。また、塗る色の面積比を変えると、その比に応じて色が変化して見える。

人間は、回転するコマを網膜上に結像して見ている。網膜上の特定の位置(錐体)から回転するコマを見ると、塗り分けられた色の各エリアからの色光が時間的に交互に入射してくることになる。この入れ替わりの速度がゆっくりであれば、ヒトはそれぞれの色が交互に入れ替わりながら回転していることを認識できる。しかし、回転が速くなると、錐体の応答速度が追いつかなくなってしまう。その結果、混合(合成)された色が生成される。

コマに塗る色の面積比を変えれば、錐体の応答時間特性(持続時間)も変わるので、混色の結果は2色の中間で面積比に応じて変化します。

色ゴマ以外にも、色分けした風車(かざぐるま)でもこのような継時混色が見られる。

・併置混色(並置混色)

Fig1_2_2_6b例えば右図のようなR,G,Bの三原色を考えてみる。画素が粗いときには網膜上でRのエリアとGのエリアおよびBのエリアの結像位置が明らかに異なるため、当然別々の色として認識される。しかし、画素をどんどん細かくしていけば、ついには画素が区別できなくなり、R,G,Bが渾然一体となって白色に見えてくる。網膜上での錐体の分布状態で決まる位置的分解能(識別限界)を超える細かいモザイク状の複数色に対しては、それらの色の中間の色として認識される訳で、この中間混色を並置混色(併置混色)と呼んでいる。

-並置混色の例( 1 )・・・・カラーテレビやパソコンディスプレイ

我々の身の周りには、例えば、カラーテレビやパソコンのディスプレイなど、並置混色を応用したものが多く使えあれている。これらの画面は、青 ( B ) 、緑 ( G ) 、赤 ( R ) の極めて細かい画素が規則的配列で敷き詰められている。画面上で青に表示された領域は青 ( B ) の画素のみが光っており、緑 ( G ) と赤 ( R ) の画素は消えている。同様に、緑に表示されたエリアは緑 ( G ) の画素だけ、赤に表示されたエリアは赤 ( R ) の画素だけが光っている。また、黄色に表示されるエリアは、緑 ( G ) と赤 ( R ) の画素が光っており、青 ( B ) の画素は消えている ( Y = G + R )

同様に、マゼンタ色に表示されるエリアは、赤 ( R ) と青 ( B ) の画素が光っており、緑 ( G ) の画素は消えている ( M = R + B )

シアン色のエリアは、青 ( B ) と緑 ( G ) の画素が光っており、赤 ( R ) の画素は消えている( C = B + G )

また、白に表示されるエリアは、青 ( B ) 、緑 ( G ) 、赤 ( R ) の全ての画素がすべて光っている ( W = B + G + R )

各画素 ( B G R ) の発光強度の比率を変えれば、様々な色が作り出せる仕組みになっている。

-並置混色の例 ( 2 ) ・・・・織物

衣服などの布地で、異なる色の糸を縦糸と横糸にして織り上げた布は、遠くから見ると両者の色が混ざり合った中間の色に見える。

-並置混色の例 ( 3 ) ・・・・点描画

19 世紀に活躍した新印象派の画家、ジョルジュ・スーラ Georges Seurat ( 1859 1891 ) ポール・シニヤック Paul Signac ( 1863 1935 ) が用いた「点描画」という描画手法は、並置混色を絵画に応用したものである。画面全体に亘って何種類かの細かい色点を敷き詰めて絵を構成し、個々の色点の組合せとそれらの密度を変えることによって中間の色調を作り出している。

 

光と色の基礎知識 No.13

2.2 色混合

 色の混合には、加法混色と源法混色の2つがある。

光の三原色は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)で、赤(Red)と緑(Green)の光が混ざると黄(Yellow)、緑(Green)と青(Blue)が混ざると空色(Cyan)、青(Blue)と赤(Red)が混ざると赤紫(Magenta)、赤緑青すべてが混ざると白(White)になる。光は原色の色を混ぜるほど色が明くる区なり、三原色を加えると白くなる。下図上半分は、光の三原色を混ぜたときの様子を示している。(Blue)で、赤(Red)と緑(Green)の光が混ざると黄(Yellow)、緑(Green)と青(Blue)が混ざると空色(Cyan)、青(Blue)と赤(Red)が混ざると赤紫(Magenta)、赤緑青すべてが混ざると白(White)になる。光は原色の色を混ぜるほど色が明くる区なり、三原色を加えると白くなる。下図上半分は、光の三原色を混ぜたときの様子を示している。

Fig1_2_2_1

 絵の具の三原色は、黄色(Yellow)と赤紫色(Magenta)と空色(Cyan)である。赤色(Red)と黄色(Yellow)と青色(Blue)を絵の具の三原色と説明しているものがあるが、それは間違いである。なぜなら光の三原色の成り立ちと、色材(絵の具)の色とは何かを考えてみれば明らかである。

 白色光が色材(絵の具)に当たり、その内の一部が吸収されて、残りの光が反射または透過される。色材(絵の具)の色とは、その反射または透過された光の色のことである。だから

空色(Cyan)の絵の具とは赤色の光を吸収して青色と緑色の光を反射または透過する色材のこと。

赤紫色(Magenta)の絵の具とは緑色の光を吸収して青色と赤色の光を反射または透過する色材のこと。

黄色(Yellow)の絵の具とは青色の光を吸収して赤色と緑色の光を反射または透過する色材のこと。

 空色(Cyan)、赤紫色(Magenta)、黄色(Yellow)の色材が反射した光には2つの原色を感じさせる波長の光が含まれている。だから、それらの色材(絵の具)2つを混ぜ合わせたても、混合絵の具から反射してくる光がまだ残る。

 たとえば、空色(Cyan)の絵の具と赤紫色(Magenta)の絵の具を混ぜ合わせると赤色と緑色の光が吸収されてしまい青色のみが反射されてくる。

 同様に、赤紫色(Magenta)と黄(Yellow)の絵の具を混ぜ合わせると緑色と青色の光が吸収されてしまい赤色のみが反射されてくる。

 さらに、黄(Yellow)の絵の具と空色(Cyan)の絵の具を混ぜ合わせると青色と赤色の光が吸収されてしまい緑色のみが反射されてくる。

 当然のことであるが空色(Cyan)、赤紫色(Magenta)、黄色(Yellow)の絵の具をすべて混ぜ合わせると赤色、緑色、青色の光がすべて吸収されてしまい光のエネルギーが減少して反射してくる光がなくなるために黒色になる。

 加法混色も減法混色も(光か色材の)三原色を混ぜ合わせて色を生成することは上述の通りであるが、もう1つの表現方法として、加法混色の場合は和集合で、減法混色の場合は積集合で置き換えられる。これはブール代数という数学を適用された例である。

 

2.2.1 加法混色

色を表現する媒体のうち、様々な色の発光体を組み合わせて観る者の方へ放つことで色刺激を起こすものは、加法混合を使用して色を作っている。この場合、典型的に使われる原色は赤 (Red) ・緑 (Green) ・青 (Blue) の三色である。

白色の光を合成する為の波長を「光の三原色」や「色光の三原色」と言う。

これは光を混ぜたときに適用される。 絵の具を混ぜる場合とは状況が異なるので注意が必要である。絵の具の代わりに、ここではカラーテレビのブラウン管を例にとって考えてみる。ブラウン管には赤・緑・青の3つの小さな点が1つのかたまりとして無数に並んでいる。この赤・緑・青の3色の明滅具合によって、いろいろな色が再現される。これらの色は何かに反射したものではなく、それ自体発光している「色光」である。このように色光どうしが混ざり合う場合を加法混色という。

 ブラウン管に代表されるような「赤・緑・青」の3色が加法混色における三原色(色光の三原色)になる。 三原色はとても重要な色である。 この3色を混ぜ合わせることでいかなる色もつくり出すことができる。 逆に、三原色自体は、混色によってつくり出すことが不可能という性質を持っている。 なお、三原色は正確には「黄みの赤」「緑」「紫みの青」である。 それぞれの英語「Red」「Green」「Blue」の頭文字をとって、RGBとも呼ばれている。実際に混色すると以下のようになる。

Fig1_2_2_2

なわち、すべての波長域の光が合わさると白になることは、周知の通りである。三原色のうち2色のみの組み合わせだと、それぞれ上のような黄・緑みの青(シアン)・赤紫(マゼンタ)になる。
[

Fig1_2_2_3


加法混色の例としては、上述したカラーテレビのほかにLED(発光ダイオード)を利用した表示装置などが挙げられる。

 よく駅や空港でLEDの案内板を見かけるものであるが、一般的に赤・オレンジ・緑の3色が使われている。しかし、これはブラウン管のように、赤・オレンジ・緑色それぞれに光るLEDが並んでいるのではなく、1個で赤色にも緑色にも光る2色発光のLEDが使用されている。このLEDは、電流の流れ方によって赤色発光、緑色発光と色を変えることができ、さらに赤色・緑色が同時に光るように電流を流すと加法混色によってオレンジ(黄)色の光がつくり出されるのである。このように加法混色の原理を応用することで、少ない基本色から多くの色をつくり出すことができる。

 さらに近年、難しいとされてきた青色LEDの開発に成功した話を知っているだろうか。 これは大変画期的な話である。 なぜなら、従来からあった赤色・緑色とともにLEDとして色光の三原色すべてが揃ったことになり、LEDでフルカラーを表現できるようになった。 実際に、街中のオーロラビジョンはもとより、駅の出発案内なども多彩な色表現ができるものをよく見かけるようになった。このように、三原色というのは色の1つに過ぎないが、これがあるとないとでは、大違いのとても重要な色なのである。

 

2.2.2 減法混色

 はじめに減法混色の三原色を挙げておく。 加法混色の三原色は赤・緑・青(RGB)であったが、減法混色における三原色は「緑みの青(シアン)」「赤紫(マゼンタ)」「黄」である。では、絵の具を例にして考えてみると、たとえば、キャンバスを彩る黄色い絵の具の色は、光源(太陽や蛍光灯など)の光が絵の具に当たって反射したものを黄色と感じているに過ぎない。黄色は中波長と長波長の光が混色されてできる色である。つまり、黄色の絵の具は短波長(青に見える部分)の光を吸収してしまう性質を持っている。
Fig1_2_2_4a



 同様に、シアン色の絵の具は長波長の光、マゼンタ色の絵の具は中波長の光をそれぞれ吸収する。 いわば特定の波長の光を吸収するフィルタのような役割を持っているのである。

Fig1_2_2_4b

  

 原理的にみて、絵の具を混ぜるということは光を吸収するフィルタを重ね合わせるわけであるから、吸収される光の波長領域が増えることになる。黄とマゼンタを混ぜると短波長と中波長の光が吸収されるので、長波長の光しか反射されない。その結果として、赤色に見えるのである。
Fig1_2_2_4c






 三原色すべてを混ぜるとすべての波長領域の光が吸収されるわけであるから、原理的には黒になるはずである。

 これを1つにまとめると下図のようになる。この図をみると、減法混色は加法混色と裏表の関係にあることが判かるであろう。減法混色は、いわば光を吸収するフィルタの重ね合わせなので、色が混ざるほど明るさが低下してしまう。すなわち、中央の黒色が一番暗い(原理的には光のない)状態である。このように、色を混ぜれば混ぜるほど明るさがマイナスされていく(減法)ので、これを減法混色という。

Fig1_2_2_5
 加法混色の例としては、上述した絵の具のほかにカラー印刷のインクなどが挙げられる。  ところで、加法混色では三原色を「RGB」と呼んでいたが、印刷の世界では、これに対して減法混色の三原色シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の3色にブラック(blacK)を加えて「CMYK」と呼んでいる。

 CMYKとは、Cyan(シアン)Magenta(マゼンタ)Yellow(イエロー)の色の3原色にBlack(ブラック)を加えた構成要素のことでプロセスカラーとも呼ばれている。CMYを同量ずつ重ねていくと明るさが下がり、やがて黒になるのが「減色混合法」という。しかし、現実には黒ではなくにごった茶色になるため、CMYとは別にK(墨版)を用意。4色刷りのカラー印刷は、通常このCMYのインキで刷られている。

RGBとは、モニタやプロジェクターで色を表現する発色方式のことで、光の三原色 Red(赤)・Green(緑)・Blue(青)で色を表現する。 これは「加色混合法」という方式で、 3色が混ざるほどに明るくなり白に近づいていく。光の三原色は発光色となる。プロジェクターは光りを照射しスクリーンに画像を映する。 明るい空間では少し見づらい。

 

光と色の基礎知識 No.12

2.1.5 4つの「ユニークな」色 

Fig1_2_1_4

心理視覚の研究および反対色説、反対色過程色説は、赤 - 緑過程と、黄 - 青過程による軸に起因する4つの「ユニークな」色の概念を導く。これらの説によれば、人間の視覚は錐体と桿体からの色信号を敵対的に処理する。3タイプの錐体は反応する光の波長にある程度のオーバーラップをもっているため、錐体それぞれの反応より、錐体間の反応の差を記録するのが視覚システムにとってより効率的である。反対色説は、赤-緑、青-黄、黒-白の3つの反対色チャンネルがあることを示唆する。ひとつの反対色チャンネルの片方の色への反応はもう一方の色への反応に対して敵対的である。このコンセプトにおいて、観察者にとってユニークに代表的と扱われる6色、赤・緑・黄・青・白・黒は「心理学的原色」と呼ばれるべきもので、なぜなら他のあらゆる色はこれらの組み合わせで説明できるためである。右には、ナチュラル・カラー・システム (NCS) 6色を掲げたが、NCSは顕色系であり、NCSの赤・緑・青は混色系における原色とは異なる。

ここで用いられる色の中で、赤・緑・黄・青の4色を視覚四原色という。

・ヤング=ヘルムホルツの三色説

 ヤング=ヘルムホルツの三色説Young-Helmholtz theory)は、トマス・ヤングの説を、ドイツの生理学者ヘルマン・フォン・ヘルムホルツが発展させた色覚学説の1つをいう。

色覚に赤、緑、青(あるいは紫)の3要素があり、これらが同じ割合で刺激されると白色を感じる。色別は3要素の刺激の比率に応じて生じる、というものである。その後、網膜の色覚受容器である錐状体に、赤、緑、青 (RGB) に最もよく反応する3種が区別された。これらの要素の1つないし2つを欠くと色盲となり、感度の鈍いものは色弱となる。大部分の色盲表やカラーフィルム、カラーテレビはこの説を応用している。

Fig1_2_1_5

・光源色と物体色

物体で反射したときの色は物体色といい、電球などのようにそのもの自身が発光している光源の色は光源色というは、それら両者は本質的に異なる   。

ここでは、物体色と光源色の違いについて、簡単に触れてみます。

Fig1_2_1_6
出典:https://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/section5/17.html(改変)

-定義式の違い

人は物体の色を見る場合、物体を照らしている光源の色、物体そのものの色、人の目の感度の3つの要素が関係している。それに対して、光源の色は、光源のそのものの色と人の目の感度の2つの要素が関係している。

このため、人が感じるのと同じように色を数値で表すための定義式は、物体色と光源色で異なる。

物体色の場合、物体を照らすための照明光源が必要である。また、照明光源が違うと色が違って見えることから光源の色、すなわち照明光源の分光分布を決めて評価する必要がある。光源色の場合、光源そのものの色が知りたいのですから、照明光源は必要ない。

 

光と色の基礎知識 No.11

2.1.3 減法混色

色を表現する媒体のうち、色や光を反射して観る者に色刺激を起こすものは、減法混色を使用して色を作っている。

物体の表面を特定のにする為にインクなどを塗る場合、元の光を遮る形で色を作る。その合成の元になる基本色は一般に「色の三原色」や「色料の三原色」といわれ、次の3色を用いる。

シアン(緑青、碧)

マゼンタ(赤紫、紅)

イエロー(黄)

この3色を合成して着色された物体の表面は、光の三原色の場合と反対に黒色になる。

 

2.1.4 CMYK(四色印刷)

印刷産業では、様々な色を表現するために減法混色の原色であるシアン、マゼンタ、黄色の3色が用いられる。「シアン」や「マゼンタ」という色名が標準的に使われる以前は、印刷の三原色は「青緑」や「紫」、あるいは「青」や「赤」などとも呼ばれていた。正確な三原色は長年の間に、新たな顔料や技術の開発とともに何度も変えられている。

Fig1_2_1_3

減法混色。原色のうち、マゼンタとシアンはそれぞれ紫と青緑、または青と赤とも呼ばれることもある

イエローとシアンを混ぜると緑が、イエローとマゼンタを混ぜると赤が、マゼンタとシアンを混ぜると青が生まれる。理論上は3色すべてを均等に混ぜると灰色になり、3色に充分な光学濃度(光学密度、OD:optical density)があれば黒が生まれるはずである。実際には、暗色になりきれいな黒は作れない。美しい黒を印刷するため、また三原色のインクを節約し消費量と乾燥時間を減らすため、この3色に加えて黒のインクがカラー印刷に使われる。

これはCMYKモデルとよばれるもので、シアン(cyan)、マゼンタ(magenta)、イエロー(yellow)、キー(key)の略語である。キーとは印刷する画像の細部(輪郭や濃淡)を表現するために用いられるキープレートという版の略称で、通常は黒インキ(墨版)が使われる。

実際には、絵具など現存する物質からできた着色料を混ぜることは、より複雑な色の反応を引き起こす。三原色の顔料を混ぜるより、天然の色からできた中間色の顔料を使う方がより明るく彩度の高い色が得られる。また、顔料の持つ天然の性質も混色の過程に干渉する。例えば、黄と青(紫青)の塗料やインクなどの着色材を混ぜると、暗い緑ないし暗いマゼンタができる。これは実際の混色が理想的な減法混色と異なることを意味している。印刷の場合は、三原色の顔料は実際にはあまり混ぜられることなく、網点(ハーフトーン)の状態で印刷され、一定のパターンで配置された各色の微小の網点を見ることにより、混ぜられた色が知覚されることになる。

減法混色では、白色顔料を加えることで一定の効果を挙げられる。着色材の顕色材の量を減らすか二酸化チタンなど反射度の高い白色顔料混ぜることで着色材の色相をあまり変えずに彩度を下げることができる。また、減法混色印刷は、印刷面や紙面の色が白かまたはそれに近い場合、もっとも効果を発揮する。

減法混色のシステムは、RGBのカラートライアングルのように、色度図上で色域を簡単にあらわす方法はなく、色域は三次元のモデルで表現する必要がある。また、二次元の色度図や三次元の色空間でCMYKの色域を表現する試みは非常に多くある。

実際の印刷では、CMYKに加えて蛍光色などの特色インクを用いて色彩表現の幅を広げることが良く行われる。また、パソコン用のカラープリンタでは、以前は低価格機ではコストダウンのためにCMYのみのモデルも存在したが、現在ではCMYKにやはり中間色のインクを加えて色再現性を高めるのが主流となっている。

 

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